FXのトレード手法。PIVOTの使い方で相場観を養う!

トレード手法として長く愛用されている「PIVOT/ピボット」ですが、意外と「詳しい計算式」や「使い方」を知らない方が多くいます。
本記事では、PIVOTの気になる使い方や、わかりやすい計算方法など、基礎知識とあわせて詳しくご紹介します。




そもそもPIVOTとは?

PIVOTは、J・W・ワイルダーが考案したテクニカル指標です。前日の終値・高値・安値をもとに「PIVOT専用の計算式」によってサポート・レジスタンスラインになるレート価格を算出します。

PIVOTには種類がありますが、最も有名なのは「フロアPIVOT」です。

PIVOTといえば、多くはフロアPIVOTのことを表しており、サポートライン3本、レジスタンスライン3本の計6本のラインを、主にブレイク・反転の目安として使用します。

PIVOTのメリット

トレンドラインやテクニカル指標は、人によって「ラインの引き方」や「テクニカルの設定値」が違うため、「意識しているレート価格が異なる」ことがありますが、
PIVOTは計算方法が同じですので「全員が同じラインを意識する」メリットがあります。

意識しているトレーダーが多いほど、売買が活発になり、価格変動幅が大きくなります。
そのため、エントリーポイントや利確・損切りの目安としても使用できると、世界中のトレーダーに愛用されています。

PIVOTのデメリット

PIVOTのデメリットは、「必ずしも反転の目安にはならない」ことです。

トレンドラインや水平線と同じく「反転する可能性がある」ラインとして意識されますので、安易にPIVOT付近で逆張りすると大損する危険性があります。

多くの方が意識しているということは「狙われている」可能性があるため、PIVOT付近では、価格変動が荒くなることがあります。

また、前日の値動きが激しいと(ドル/円の日足で100pips以上の変動があった場合など)PIVOTの幅が広くなってしまい、R・Sラインとして意識されないケースがあります。

PIVOTには種類がある

PIVOTは、4種類あります。「フロアPIVOT」「フィボナッチPIVOT」「Camarilla PIVOT」「Woodie PIVOT」です。
この後に触れていきますが「PIVOTポイント」は、計算方法の軸になる数値ですので、PIVOTの種類には含まれません。

また、計算式は「S/サポートライン」「R/レジスタンスライン」「PP/ピボットポイント」で表記しています。

それでは、4種類のPIVOTの使い方・計算方法についてみていきましょう。

フロアPIVOTの使い方

PIVOTは、前日の値動きをもとに「当日の値動きを予測する」手法です。
使い方は、R・Sを3本ずつチャート上に表示させて、レートがPIVOTのライン付近になったら、逆張りスキャルピングでエントリーする手法があります。

ただし、エントリー理由が「PIVOTのライン付近だから」だけでは勝率が悪くなりますので、他の水平線やトレンドライン、あるいはテクニカル指標とあわせて「エントリーする理由のひとつ」として、トレードスタイルに組み込むことができます。

またフロアPIVOTのR2とS2までは、レートが伸びることがありますが、R3とS3は変動幅の大きい日でないと越えられないラインです。
R3とS3付近の逆張りは、ラインを越えてしまうと想定以上に上昇・下落の勢いが増す可能性があるため、反転を確認してから逆張りするようにしましょう。

フロアPIVOTの計算方法

フロアPIVOTの計算方法は、まずPP(PIVOTポイント)を計算します。

PP=(前日終値+前日高値+前日安値)÷3

このPPは、他のPIVOTの計算でも使用するベースになる数値です。
つづいて、フロアPIVOTによる、当日のR(レジスタンスライン)とS(サポートライン)を計算します。

R3= 前日高値+2(PP-前日安値)
R2= PP+(前日高値-前日安値)
R1=(2×PP)-前日安値

S1=(2×PP)-前日高値
S2= PP-(前日高値-前日安値)
S3= 前日安値-2(前日高値-PP)

これにより、当日のレジスタンス・サポートラインが3本ずつ算出されることになります。

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フィボナッチPIVOTの使い方

フィボナッチPIVOTは、計算式に「フィボナッチ数列」を使用します。

フィボナッチ・リトレースメントと呼ばれる手法でも使用されますが、同じように比率が「23.6%」「38.2%」「61.8%」の価格帯に重点を置いたPIVOTです。

フィボナッチPIVOTのライン近辺は「新規買い/売り注文」や「買い/売り増し注文」または「利確」や「損切り」など、目安にしているトレーダーが多い分、売買注文の指値・逆指値が重なっているため、反転・ブレイクの目安として使うことができます。

また比率という特徴があるため、日足ではなく「週足や月足のフィボナッチPIVOT」を計算することで、相場の大きな流れと節目を把握するために使用することもあります。

フィボナッチPIVOTの計算方法

フィボナッチPIVOTの計算方法は、以下になります。

計算式は23.6%(×0.236)を含めたものと、除いたものがあります。

R3= PP+(前日高値-前日安値)×1.000
R2= PP+(前日高値-前日安値)×0.618
R1= PP+(前日高値-前日安値)×0.382

S1= PP-(前日高値-前日安値)×0.382
S2= PP-(前日高値-前日安値)×0.618
S3= PP-(前日高値-前日安値)×1.000

Camarilla PIVOTの使い方

Camarilla PIVOTは、「価格の行きすぎ」をはかる目安になります。

とくに、R4・S4は当日の変動幅が大きかったとしても越えられないラインとして意識されますので、反転する場合はエントリーポイントになり、突き抜けたらさらに価格が伸びる可能性があります。

基本的に、Camarilla PIVOTのR1・R2・R3(S1・S2・S3)は値幅が狭く集中しており、R4とS4だけ離れた位置になる特徴があります。
そのため、R3・S3を突き抜けてレートが伸びている場合は、価格の行きすぎ・勢いの強さの目安として使用できます。

またCamarilla PIVOTのR4・S4は、フロアPIVOTのR3・S3と比較的、近い位置になることが多いため、フロアPIVOTを計算すれば価格の行きすぎを把握することができます。

Camarilla PIVOTの計算方法

Camarilla PIVOTの計算方法は、以下になります。

R4= 前日終値+(前日高値-前日安値)×1.5000
R3= 前日終値+(前日高値-前日安値)×1.2500
R2= 前日終値+(前日高値-前日安値)×1.1666
R1= 前日終値+(前日高値-前日安値)×1.0833

S1= 前日終値-(前日高値-前日安値)×1.0833
S2= 前日終値-(前日高値-前日安値)×1.1666
S3= 前日終値-(前日高値-前日安値)×1.2500
S4= 前日終値-(前日高値-前日安値)×1.5000

Woodie PIVOTの使い方

Woodie PIVOTは、他のPIVOTと比べて「終値」に重点を置いています。またR2・S2までしか計算しません。
使い方は、例えば「S1で反転を確認して買いエントリー、S2で損切り、R1で利確」のように、ライン近辺で売買する手法があります。

基本的には、Woodie PIVOTだけで使用することはあまりなく、複数のPIVOTと組み合わせることになります。
また、他のPIVOTでも同じように「R2で売りエントリー、R3で損切り、S1で利確」など、エントリー&エグジットの目安にすることができます。

Woodie PIVOTの計算方法

Woodie PIVOTの計算方法は、PPを使用しません。
独自の計算で、終値に重点を置いたPIVOTポイントを計算します。

Woodie専用PP={前日高値+前日安値+(2×終値)}÷4

R2= Woodie専用PP+前日高値-前日安値
R1= (2×Woodie専用PP)-前日安値

S1= (2×Woodie専用PP)-前日高値
S2= Woodie専用PP-前日高値+前日安値

PIVOTを使ったFXのトレード手法

PIVOTの種類によって、手法を使い分けることができます。
PIVOTごとの特徴を理解して、単体で使うか、組み合わせて使うか、検討してみましょう。

FXトレード①ひとつのPIVOTを使う手法

ひとつのPIVOTを使うなら、多くはフロアPIVOTが選択されます。
最もメジャーなPIVOTであり、レジスタンス・サポートラインとして意識されている方が多くいるため、価格が上昇・下落したときに、フロアPIVOTのライン付近で揉み合い・反転するケースがあります。

また、シンプルに「水平線」として使えるため、多くのトレードスタイルと相性が良い手法です。

FXトレード②複数のPIVOTを使う手法

複数のPIVOTを使うなら、フロアPIVOTとフィボナッチPIVOTの組み合わせがおすすめです。
メジャーなフロアPIVOTと、フィボナッチPIVOTは、「フロアPIVOTのR2」と「フィボナッチPIVOTのR3」あるいは「フロアPIVOTのS2」と「フィボナッチPIVOTのS3」が同じ数値になります。

双方のPIVOTのR・Sにより、揉み合いになるとみたトレーダーの「ポジション整理による反転」やレートの勢いがあるときは、一気に「価格が走る」ことがあるため、スキャンルピングやデイトレードと相性の良い手法として使えます。

FXトレード③すべてのPIVOTを組み合わせる手法

すべてのPIVOTを組み合わせる場合、それぞれのPIVOTのR・Sが重なるポイントを探します。
複数のPIVOTが重なる価格帯は、強いR・Sになっているため、価格が反転する可能性が高くなります。

計算してみるとわかりますが、4種類のPIVOTを組み合わせると「最大で6本」のレジスタンス・サポートラインが、近い価格帯で重なることがあります。(下記①~⑥)

例えば、ドル/円の前日終値が「112.740」前日高値が「112.861」前日安値が「112.456」の場合、それぞれのPIVOTを計算すると以下になります。

(フロアPIVOT)
R3= 113.321
R2= 113.091
R1= 112.916

S1= 112.511
S2= 112.281 ①
S3= 112.106

(フィボナッチPIVOT)
R3= 113.091
R2= 112.936
R1= 112.841

S1= 112.531
S2= 112.436
S3= 112.281 ②

(Camarilla PIVOT)
R4= 113.348
R3= 113.246
R2= 113.212
R1= 113.179

S1= 112.301 ③
S2= 112.268 ④
S3= 112.234 ⑤
S4= 112.133

(Woodie PIVOT)
R2= 113.104
R1= 112.942

S1= 112.537
S2= 112.294 ⑥

つまり、112.234~112.301までレートが下落しても、厚いサポートラインにより、下値を支えられることで反転上昇する可能性があります。

また、売りポジションを保有している場合は利確の目安になるため、PIVOTを意識することで、現在の為替レートから「価格が反転するか・続伸するか」を判断する材料になります。

このように5pipsほどの間に、6本のPIVOTラインが重なることは稀ですが、前日の変動幅が50pips以下(ドル/円)だと重なりやすくなります。
また、日足で変動幅が100pips以上(ドル/円)あると、PIVOTラインの幅が広くなってしまい、目安として使いづらくなります。

PIVOTの計算を短縮する裏技

PIVOTの計算は、1種類(例えばフロアPIVOT)だけであれば、計算する手間はかかりませんが、複数のPIVOTを使用すると「毎日、計算するのが面倒」や「朝のトレードルーティンに間に合わない」など、トレードに支障をきたすことがあります。

そんなときは「電卓アプリ」を利用することで、毎日の計算作業を短縮することができます。
電卓アプリによっては「計算式を保存できる」機能があり、一度入力した計算式を繰り返し使用できます。

そのため「前日の終値・高値・安値」のみを入力することで、複数のPIVOTの計算を一瞬で終わらすことができるのです。

まとめ

FXのトレード手法「PIVOT/ピボット」についてご紹介しました。
PIVOTは、それぞれに計算方法があり、時間足によって「前日の終値・高値・安値」なら「当日に使えるPIVOT」となり、「前週の終値・高値・安値」なら「今週に使えるPIVOT」、同様に月足でも使用することができます。

メジャーなのは「フロアPIVOT」ですが、複数のPIVOTを組み合わせることで、より強いサポート・レジスタンスラインを見つける手がかりになります。

これまでPIVOTを意識していなかった方は、自分のトレード手法に活用できるか、一考してみましょう。





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