毎年10月上旬に発表されるノーベル賞ですが、ノーベル賞は基礎研究の裾野が広い日本が得意とする分野であり、それに関連する銘柄は、株価が暴騰する可能性を秘めた美味しい時期でもあります。
「そういえば、ノーベル賞関連銘柄ってどれだっけ?」と毎年出遅れてしまうのは、これで終わりにしましょう。今回は、国別で見たノーベル賞の自然科学部門(生理学・医学、物理学、化学)についてランキングで確認するとともに、ノーベル賞関連銘柄についてピックアップしていきたいと思います。
目次
ノーベル賞国別受賞者数(自然科学部門)
順位 国 自然科学/全受賞者数
1位 アメリカ 261人/364人
2位 イギリス 79人/125人
3位 ドイツ 69人/105人
4位 フランス 32人/68人
5位 日本 22人/31人
ノーベル賞(自然科学部門)の選考基準
ノーベル物理と化学賞はスウェーデン王立科学アカデミー、ノーベル生理学・医学賞はカロリンスカ研究所とそれぞれの組織から選考されます。基準としては、トムソン・ロイターが運用している学術文献引用データベースの中から0.1%以上引用されたという定量観測の実績に基づいたものから、学術界に与えたインパクトという要素が加わり選出されます。
自然科学部門ノーベル賞受賞者出身校
第1位 京都大学 8人
第2位 東京大学 8人
第3位 名古屋大学 3人
ノーベル生理学・医学賞関連銘柄
●森和俊 ~小包体内の異常たんぱく質の検出と修復のメカニズムを解明
アステラス製薬(4503) 異常なたんぱく質の蓄積を防ぐ小包体ストレス応答を調整する治療薬開発
●坂口志文 ~制御性T細胞の研究
医学生物学研究所(4557) がんや自己免疫性疾患に効果がある制御性T細胞で機能抗体を開発
サンバイオ(4592) 再生細胞薬SB623が慢性期脳梗塞において米国で安全性・有効性が確認
●審良静男 ~9種類のToll-like receptor(TLR)と、そのリガンドを同定し、生体が病原体と戦うかという自然免疫の機序の解明
タカラバイオ(4974) TCR遺伝子技術を用いたガン治療
リプロセル(4978) 疾患型iPS細胞由来の心筋細胞でライセンスを有する
ノーベル化学賞関連銘柄
●春田正毅 ~多孔性配位高分子の合成に成功
●新海征治 ~化合物の光によるシス-トランス異性化反応から分子スイッチに応用
ユニチカ(3103) フィルムや樹脂などの高分子事業を強化
大日精化工業(4116) 合成樹脂の着色で国内首位
●十倉好紀 ~強相関電子材料としての超高温超伝導体の物質法則を確立
旭化成(3407) リチウムイオン2次電池用セパレータで世界のシェア5割
住友化学(4005) 次世代正極材を田中化研と共同開発
田中化研(4080) 次世代正極材を住友化学と共同開発
●藤嶋昭 ~半導体(酸化チタン)をもちいた水の光分解の研究
テイカ(4027) 光触媒酸化チタンの製造
ノーベル物理学賞関連銘柄
●飯島澄男 ~カーボンナノチューブの発見
ナノキャリア(4571) 超微細ミセル化ナノ粒子の開発
●中沢正隆 ~光ファイバ中の非線形光学効果、ソリトン通信、 フェムト秒パルスレーザ、光ファイバ増幅器の研究
Mipox(5381) 光ファイバー向け研磨テープの開発
古河電工(5801) エルビウム光ファイバー増幅器の開発
●十倉好紀 ~電子型高温超電導体の発見
●細野秀雄 ~鉄系の超伝導物質の発見
三菱マテリアル(5711) 超電導、セメント、電子材料に強み
クボテック(7709) 超電導フライホイールの開発
東洋電機製造が(9020) 鉄道用超電導フライホイール実証実験をJR東日本より受託
●佐川真人 ~ハードディスクなどに幅広く使われている「ネオジム磁石」を開発~
大同特殊鋼(5471) 高性能電磁材料の開発