FXでダウ理論を使ってトレンドを判断する具体的な方法

ダウ理論とは、19世紀にアメリカの証券アナリストであったチャールズダウが提唱した、テクニカル分析の根幹をなす理論です。
この理論は世界中のトレーダーが基礎事項として頭に落とし込んでいるものであり、当然これを知らずしてFXの相場に立ち向かう事は自殺行為だといってもいい程です。

今回はFXの取引で武器になるダウ理論を解説していきます。




ダウ理論の概要と基礎原則のFXにおける活用法

まずはダウ理論の基礎原則から見ていきましょう。ダウ理論は以下の法則から作られています。

1.平均は全ての事象を織り込む。

「平均」というのは要するにチャートの事です。
つまり、チャート上の現価格は現在ある全てのファンダメンタル(材料)を織り込んで適正価格にいるということです。

とはいえ、この部分に関しては異論も多く(いわゆる「市場の歪み」が存在しないなんてことはありえない、とか)そもそも適正価格というのは何なんだという、一種哲学的な話にもなりますから「まあそんなもんだ」ぐらいに捉えておく方がいいと思います。

2.トレンドには3種類ある(噛み砕いて書けば、長期、中期、短期の3種類です)

ここはいわゆるマルチタイムフレーム分析のはしりのような部分です。

今回はマルチタイムフレーム的な議論をすると話が非常にややこしくなるため、割愛をさせて頂きます。

3.主要トレンドは三段階からなる

主要トレンドとは、2番目の法則の長期トレンドのことを指します。

長期トレンドには「先行期(買いの場合は底と見ての逆張り)」「追従期(底を確認してからの順張り)」「利食い期で、(間も無くトレンド転換)」の順に進行するということです。

この辺りはダウ理論を更に複雑化させたエリオット波動理論(複雑だからいいと言うわけではありませんが)が詳しいです。

この部分は実際に使えるのか正直謎なところです。特にレンジ性の高いFXでは、そう律儀に教科書通りのトレンドが出来る時ばかりではありません。

しかし、知識として持っておけば、戦略が立てやすくなることは事実ですから、決して損はないだろうと思います。

4.トレンドは相互に確認されなければならない。

これは割愛します。

FXではあまり重要ではないです。
ドル円でいえば、「ドル円が上昇したなら日経平均も上昇しないと、その上昇はトレンドの上昇として評価されない。」と言った感じでしょうか。

オリジナルは、ダウ工業平均とダウ運輸株平均との関係性の話です。まあ掘り下げてみれば投資の教養としていろいろな知見が得られる部分ではあります。

5.トレンドは出来高でも確認されなければならない。

要するに価格が一方向に伸びたら出来高もそれなりに伸びていないと、その価格は信頼出来ないよということです。

FXは出来高分析が難しいので、ここもあまり関係のない部分です。
出来高の代わりとしてよく用いられるティックデータの信頼性に関しては、微妙なところがありますので・・・

6.トレンドは明確なシグナルが出るまで継続する。

ここが最重要ポイントです。

というよりもダウ理論で重要なのはここと2番目のマルチタイム分析だけといっても過言ではありません。

この部分こそが、あらゆる相場に対応するダウ理論の核心であり、世界中の投資家が意識している部分なのです。

ダウ理論における最大の有効性は、この6番目の法則を利用したトレンド判断にあります。

とはいえ「明確なシグナル」というのは少々曖昧な記述です。しかし実は、この「シグナル」にはチャート上にかなり具体的な定義があります。この「シグナル」が出るまでは、現行のトレンドは継続すると多くの投資家に意識されているのです。

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ダウ理論を活用したトレンド判断の事例

為替のチャートでも良いのですが、今回はダウ平均cfdの週足チャートで説明します(基礎的なことは為替と変わりません)

ダウ理論でトレンド継続と判断される場合

トレンド判断,ダウ理論

2005、6年頃、リーマンショック前夜のチャートです。赤色の線はレンジ状の調整(トレンドではない動き)の最安値に引きました。

調整の最安値がいわゆる「押し安値」のラインです。
そうして水色ラインの高値をつけて新しい調整に入った時点での直近安値ですので、「ラス押し安値」となっています。

では水色ラインの高値を付けてから調整に入った場合、週足ではどうなればトレンド転換、「明確なシグナル」となるでしょうか?

正解はラス押し安値である赤色ラインをはっきりと抜けた場合です。
そうなれば「明確なシグナル」と定義されています。つまり2006年のjury頃に赤色ラインをぶち破れば、トレンドが転換していた訳です。

赤色ラインを防衛したダウ平均はその後水色の高値のラインを抜けて、見事に高値、安値切り上げの上昇系を描きました。

水色ラインでもう一度止められれば、いわゆるダブルトップのような形が見えてきますが、赤色ラインを抜くまではトレンドが継続中と判断しているトレーダーが多いため、ダブルトップは失敗する可能性もかなり高いです。

ダウ理論でトレンド転換と判断される場合

トレンド判断,ダウ理論

今度はそこからトレンドが続き上値を伸ばした後のダウ平均cfdの週足チャートです。

今回は「明確なシグナル」が起きた場合のチャートです。

少しややこしいのですが、このチャートのラス押し安値は2種類あります。

黄色と緑色のラインです。理由としては黄色までの調整から伸びた上値が、直近高値である紫色ラインを殆ど更新出来なかったからです。

黄色のラインは間違いなく意識されているラインではありますが、ラス押し安値といって良いのかは微妙であり、そうなると一つ下の緑ラインも、押し安値としての重要性を帯びてきます。

そうして以下の動きを見ると、緑色のラインを割って、かつ一度緑色ラインの近くまで戻してる反転するという、理想的なロールリバーサル(サポレジ転換)が起き、そこからは凄まじい下落が起きました。

ここまでかなりの勢いで上昇を続けていたことや、100年に一度とも言われるほどの金融危機が発生したため、ダウ平均が一時瀕死の状態にまで追い込まれたのは、有名な話です。
今回のケースでは、明確なシグナルが発生したのち、ダウ平均は1万ドル近い下落を記録しました。

注意点としては、「ラス押し安値を割った、割っていない」の判断は割とそれぞれの主観に依存するということです。

チャートを見れば分かりますが、緑色のラインの下の価格自体には、3回届いています。

1回目はヒゲになり、2回目は揉み合いの後に一時戻りにあっています。相場は生き物であり、このあたりがあくまで相場の原理を抽象的に理論化したダウ理論の限界という事も出来ます。

とはいえここの攻防ラインを理解しているかしていないかでは大きな違いがありますので、ダウ理論の有用性自体は変わりません。

FXでダウ理論でトレンド判断をどうするのか

では具体的に、ダウ理論のトレンド判断を用いてどのように為替相場でトレードするかですが、これについてはシンプルに「順張りなら目線の固定が楽」ということに尽きると思います。

なにせ押し安値(売りの場合は戻り高値)さえ超えなければトレンドが継続すると考えているトレーダーが一定数いるわけですから、押し安値に到達する前にプルバックが反転するようなセットアップがあれば、そこに乗ればいいだけだからです。

目線をあらかじめ固定しておけば、トレーダーの大敵である往復ビンタの可能性をかなり下げる事が出来ます。

FXでダウ理論でトレンド判断をする場合の問題点

とはいえ問題点もあります。ダウ理論はあくまでもトレーダーにとっては基礎の理論ですから、先程も書いたように限界はあります。
問題点を挙げてみましょう。

ダウ理論は、利食いの部分が不明確

「利食いをどうするか」もFXにおいては重要な課題ですが、ダウ理論はその部分について詳細なマニュアルを用意しているわけではありません。

トレンドを3期に分けて、3期目(エリオット第5波)を利食い期だとしていますが、実際のチャートでは2期目の追随期でトレンドが終わることも多く、そのあたりは、やはり裁量の問われる部分だと思います。

ダウ理論は、逆張りとの相性が良くない

また、ダウ理論は「トレンドに乗る売買こそが利益を出す秘訣」という結論を用意しているため、トレンドに逆行した天底狙いの逆張りとの相性は、あまりよろしくないです。

強いて言うなら利食い期を探して取引するぐらいでしょうが、一度出来たトレンドはかなり粘り強く継続を志向してくるため、個人的にはオススメ出来ないです。

FXでダウ理論を使ってトレンドを判断する具体的な方法・まとめ

まとめ
ダウ理論とはテクニカル分析の基礎中の基礎であり、チャートを見て売買する以上は必須の考え方です。
ダウ理論でもっとも重要なのはラス押し安値、ラス戻り高値を利用したトレンド判断です。勿論他の法則が全くの無駄というわけではありませんが、まずはトレンド判断に使うのがいいと思います。

・トレンド転換の明確なシグナルは、ラス押し安値、ラス戻り高値を抜いた時ですが、どの時点で抜いたのかを判断するのは容易ではありません。ロールリバーサルが出現すれば分かりやすいですが、頻度は低いです。

初心者の方は、とにかく押し安値、戻り高値を探してそこにラインを引いてみるのが、ダウ理論を理解する早道となるでしょう。

習うより慣れろという言葉もありますから、難しい概念をいきなり頭に入れ込もうとするよりは、そちらの方がいいと思います。

また、ダウ理論よりも更に複雑なエリオット波動理論は極めると相場の全てが分かるような気がして、非常に魅力的に感じますが、基礎が出来ていない状態でこれを頑張って覚えようとすると恐らく痛い目に遭います(体験談なので個人差はあるかもしれませんが・・・)

【追 記】
FXのテクニカル分析には数々のインジケーターがありますが、ストキャスティクスもボリンジャーバンドも移動平均線も、ダウ理論を理解すれば更に使い易くなります。

あるいは使えないと思っていたインジケーターが、ダウ理論のフィルターをかける事によって見違えるように有用になったりもします。

また、ナンピンやピラミッディングといった建玉の技術も、ダウ理論の理解無しでやるのは、少し無謀だと言わざるを得ません。
あらゆるテクニカル分析法はその元祖であるダウ理論に繋がってきます。





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